12月19日(金)「焼き芋」 平成26年度 第18号

 前々回の「食育 実習編」で予告していた「焼き芋」の日の当日を迎えたのが18日(木)の「生活科学」の時間。3年生の基礎学習の時間を使って朝から準備を始めたのだが。何と強風また強風。かまどを設置する場所はそれでなくても恩智川からの風がグランドへ吹き抜ける風の通り道。

 さすがに、これは「ヤバイ!ーーー」。「撤退命令!」。芋を濡れ新聞紙とアルミホイルで包んだところで作業は中止。ふと気付く。そういえば、今日はスタッフが一人出張日と重なって学校に来ていない。収穫日からざっと2ヶ月間この日を待ち望んでいたスタッフだ。「祈りって通じるんだ」と改めて思った意義ある瞬間だった。

 さて翌日。穏やかに晴れた日だ。かのスタッフも今日は来ている。機は熟した。しかし、すんなりと事が進んだわけではない。じつは前日のかまどの準備段階でトラブルが発生していたのだ。いつものようにブロックと煉瓦でかまどを組もうとしたら、その数が足りない。「あれっ、あれっ」。

 あちらこちら探し回っているうちに。「おっ、あれは何だ!」。廃棄物の仮置き場に「大きな鍋」を発見。しかも「二つ」。閃いた。「鉄鍋オーブンができる!」。これまで上から逃げていた熱を閉じ込められる。「もっと美味しくなる!」。「生活向上への飽くなき努力が新しい工夫を生む」。ヒトの原点に戻った実感を得た瞬間だった。

 という訳で、突如出現した「UFO」によって、遠赤外線効果でいつもより最短の時間で出来上がった焼き芋は、予想通り味もこれまでで最高だった。

 「今日はたくさんできたからお世話になっている先生方にも食べてもらおう」。校長先生、教頭先生、保健室、担任の先生方—(届かなかった先生方ごめんなさい—)。

 職員室の担任の先生に届けに行った1年生。「声が小さい!(入室挨拶の)」「やり直し!」。ようやく入って届けたら「ありがとう」の言葉。ほっとした。その瞬間。他の先生から、「俺の分は無いんかい!」。「——」。

 翠翔では、本コースの生徒達にとっても、引き続き「鍛えられる日々」が続くことが実感された1日の終わりだった。

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12月3日(水)「期末考査」 平成26年度 第17号

 もしかして、本校の知的障害生徒自立支援コースの記事をご覧いただいている方々に、「食べたり遊んでばかりしているのではないか?」などと誤解を与えるお知らせだけになってしまっているなら、本コース生徒達に申し訳ない。
 
 ご紹介している活動では遊び的な要素を含みながらも、彼らは生活していくための必要な技術や知恵を学んでおり、それにこれ以外の学びも多くあるのです。
 
 その一つ。というか、本校での学びの中心は普段の一斉授業の中での学びです。その様子もお知らせしたいのですが、多くの生徒が入っているため個人情報保護の関係で写真入りの公開が難しいことと、内容も特段変わったものではなく高等学校のカリキュラムに従ったものなので、あえてご紹介していないだけのことなのです。

 本校は普通科専門コースの高等学校なので、知的障害生徒自立支援コースの生徒達も、学校生活のほとんどの時間をHR教室で過ごしています。そこで1日50分間×6時限(月火は7時限)の授業をうけて、高等学校の学習を学び、集団活動を体験しながら集団生活に必要なスキルを身につけるべく頑張っています。
 
 定期考査も大変です。1日に1~3時限の50分の考査を4~5日間続けて受けるのです。しかも定期考査は年間5回---。

 本校では定期考査は支援室に集まって9人で受けています。一生懸命に取り組んでいる彼らの姿をみてあげてください。

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12月2日(火)保健指導「食育 実習編」 平成26年度 第16号

 本校の知的障がい生徒自立支援コースのカリキュラムのなかで養護教諭による「保健指導」は主要な目玉商品、いや主要企画の一つだ。

 2学期のテーマは「食育」。近年は社会状況や家族環境の変化からか、「食育」は家庭教育の分野だと言い切れない状況なのだという。「将来的に自立した生活を送るのための力を養う」ことを教育目標に置く、本コースの設置理念からいっても、この教育内容は重要な位置を占める。

 ちなみに、本コースの活動報告を見る限り「食べてばかりではないか?」といった声が聞かれることがあるが、その意味ではこれらの活動も「食育」の一環なのである。趣味と実益が一致する仕事はありがたいといえばありがたいものである。

 今回は「3学年9人一気にやってしまーー」「いや、やろう!」と。保健室と支援室の意見が一致。(ちなみにこれまでも意見が対立したことはないのだけれど)  生徒たちは、前回の「食育 講義編」で、栄養摂取の基礎やそれらの栄養素を含む食材などについてすでに学んでいる。今日はそれが形になってお腹がふくれる。実に良い連続企画である。

 さてそのメニューは、「和風ビビンバと具だくさんスープ」。両方とも野菜タップリ。野菜は今回担当の養護教諭のご実家で栽培されているのを頂いたとのこと。ありがたいことである。持つべきものはやはり人脈ですねえ。ご両親様ありがとうございます。またこの次もーーー。

 「健康のためには野菜をたくさん食べろ」とはよく言われることだが、肉や魚に比べて野菜ほど食べるまでに手間のかかるものはない。もちろん育てるのもだが。ちなみに一日に摂取必要な野菜を本日使用したもので並べると下の写真の量になるそうです。

 洗って、皮をむいて、切って、それで初めて煮炊きができる。共同作業に取り組むときはこの野菜を食べるまでの作業手順の多さがありがたい。9人いても全員に何らかの役割が分担される。その分付き添い職員も8人も投入したけれどーーー。

 2.3年生はこれまでの「調理実習」や「食文化」の授業ですっかり慣れた手つきで作業が進む。1年生は、家庭科の実習でこれまで2回の経験はあったが、包丁を持つ手つきは見ていてなんとも不安ーーー。「あっ、その指先が?!」などの声があちらから、こちらからーーー。

 技術の習得にはリスクはつきもの。恐れていては進歩はない。技術の向上の支援をし、そのリスクを軽減し大きな事故を未然に防ぐのが我々の仕事なのだろう。だから別の実習では電動ドリルも使っている。かなり根性はいるけれどーーー。

 というわけで無事いや立派に完成。お代わりでお鍋が空になってしまったことが本日の実習の成果を十分に表していた。

 養護教諭の先生方お疲れ様。そしてありがとうございました。

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